不思議迷宮録シレン

-希望の壺-

    ざわ・・

            ざわ・・

「おお、シレンくん・・・・!」

「どうだ・・・・黄金郷のほうは・・・・!」

「まぁ・・・・ぼちぼち・・・・」
「ぼちぼち・・・・ぼちぼちか・・・・」

「だろうな・・・・その様子だと・・・・」

「・・・・そんなことよりフェイさん・・・・」

「造ってあるんだろ・・・・?問題っ・・・・!」

「ククク・・・・シレンくん・・・・安心していい・・・・!」

「問題なら完成しちょる・・・・キミが来る遥か前に・・・・!」

「・・・・で、もちろんやるんじゃろ・・・・?問題・・・・!」

「・・・・やるにきまってんじゃねぇか・・・・!」
「・・・・そうかそうか・・・・」

「じゃあ早速奥へ進んでくれ・・・・」

「待ってくれフェイさん・・・・!」

「問題を始める前に一つだけ念を押しておきたい事がある・・・・!」

「なんじゃ・・・・急に・・・・」

「まあいいわ・・・・早よ言え・・・・」

問題をクリアしたら持ってたアイテムは全部返す・・・・!

そのかわり、中で拾ったアイテムは好きに使わせてもらう・・・・!

「そんなもん、いつもと変わらんじゃないか・・・・!」
「そしてもう一つだ・・・・!」

クリアできなかったら、何度でも同じ問題をやらせてもらう・・・・!

「ばかにしとんのか!それもいつもと一緒・・・・!」
「そう、いつもと一緒・・・・!」

「いつもどおりのルールでやらせてもらう・・・・!」

「それを確認したかったんだ・・・・!」

「なんじゃい・・・・怪訝な顔して言うから何かと思えば・・・・」

「くだらんことで時間をとらせるな・・・・!」

「さっさと行かんか・・・・!」

そして・・・・

フェイの問題 第11問

開始っ・・・・!

「あの小僧の目・・・・何かたくらんどるな・・・・」
「それにあの態度・・・・」

「まるでワシが悪人みたいな言い口・・・・!」

「・・・・ぐっ!」

「確かにワシは

 力尽きて運ばれてくる風来人の持ち物を

 こっそり失敬してはいるが・・・・」

「・・・・だが考えてみればこのピンハネは言わば恩赦・・・・!

  正当な報酬・・・・!」

 「当然の見返り・・・・!」

「そもそもここのシステム自体が破格・・・・!破格のサービス・・・・!」

「冒険の基礎を叩き込んでやった上にアイテムまでくれてやっているのだ・・・・!」

「ここのアイテムが風来人の遺品をくすねたものであることを

 差し引いても 充分お釣りがくる・・・・!」

「善人だワシは・・・・!この上なく善人・・・・!」

「・・・・はぁ!?」

「なにやっとるんじゃあいつ・・・・?」

「そこは真空斬りだの聖域だの書けばいいのを・・・・!」

「モンスターハウスの巻物」・・・・!?

「あ、アホか・・・・?」

「たったのレベル4でんなモン使ったら当然・・・・!」

「当然こうなるだろ・・・・!普通・・・・!」